唐木のダイキン　唐木の由来

　唐木の由来と特色、また唐木商品の品質表示についてご説明致します。
　

■唐木という名称は、昔「唐から来た木材」あるいは、「唐の工芸品に用いられた」という　意味で、当時、我が国に入荷した高級家具・工芸品は、中国に限られていました。　当時、中国は唐に統治されていましたので「唐の木」唐木と呼ばれています。

■実際には、唐木とは、熱帯及び亜熱帯地方の一部に産する世界で最も良質の木で、　高級家具及び装飾用に適する銘木のことです。
　唐木の代表的な物には、紫檀・黒檀・鉄刀木がありますが、その材質の良さは硬くて強靭、半永久的な耐久力、肌理の緻密さ、油脂感触の出る光沢等により彫刻、高級建築材、高級家具材に適し、古くから珍重されています。

■その木の緻密で豊かな光沢と美しさは、聖武天皇などにより深く愛用されていたことが、今に残る正倉院御物から偲ぶことができます。

唐木商品には、以前からの問題点として、品質表示の問題があります。以下に、いくつかの例を取り上げて、説明してみましょう。

１．仏壇
問	一つの小売店で同じ高級紫檀で同じ大きさなのに、何故、小売単価が違うのか？
答	これは材質が違うのと、転写・突き板張り・無垢練り（１面・２面・３面・４面）という作り方が違うのと、生産地,・技術の違いによると思います。海外製品の中には、チークを色付けして紫檀と呼んでいるものもあります。
問	何故、広告などで大きな値引きの商品があるのか？
答	これは誇大広告であって、本紫檀・縞黒檀の無垢を使用した高級仏壇の小売定価を使って、実際は転写の仏壇を売る為、大きな値引きが可能になります。

２．床柱
問	何故、同じ紫檀の床柱でも単価が違うのか？
答	これは、同じ材質でも木目によって、単価が違う場合もありますが、上記の仏壇と同じく、紫檀でも多くの種類があり、それによって単価が違う場合が多いのです。又,無垢を使っているのと一分張り、突き板張りの様に薄いものを張った場合では、当然単価が違います。
問	新黒檀という床柱があるが、これはどういうものか？
答	南洋材を黒く着色している床柱で、黒檀は全く使用されていません。

３．花台・経机
問	何故、同じ名前の同じ大きさのもので単価がいろいろあるのか？
答	これも無垢を使用しているもの、突き板張り、転写のものがあり、当然それによって単価が違ってきます。上記の仏壇と同じく誇大広告がよく見かけられます。

４．唐木机・茶棚
問	何故、広告で見ると大きな割引がしてあるのですか？
答	安く出ているのは多くが海外で作られた製品で、日本で出来た製品の小売定価を使い、安く売っているという様に見せかけています。日本製品の大半は通産省の伝統工芸品指定のラベルが張ってあります。
問	黒柿の茶棚が売られていますが、本物ですか？
答	黒柿の海外製品は、全てがメキシコ産の通称シャム柿と呼ばれるムラサキ科の木を使用してあり、残念ながらカキ科の黒柿は使用されていません。

以上の説明で理解してもらえると思いますが、買われる時には十分品質を確かめられてから購入される事をお勧めいたします。